「世界は言葉でできている」らしい。懐かしいあの番組を今振り返る。
「世界は言葉でできている」という番組を知っているだろうか?
7年前くらいにフジテレビで放送されていたバラエティ番組でwikipediaによると以下のように説明されている。
古今東西さまざまな偉人・有名人たちが残した名言を、空欄で一部伏せた状態にして紹介。その空欄を埋める言葉を、ゲスト解答者たちが考える。ただし「彼らが残した言葉を当てる」のではなく、「彼らの言葉をさらに超えるグッとくる言葉を創り出」ことが目的。解答者(番組内では「コトバスター」と呼ばれる)たちの創った言葉は偉人の名言とともに一般男女100人の審査員によって審査され、偉人たちの名言を超えられるかどうかを競う。
(wiki)
当時私は高校生でたまたまテレビを付けたらやっていて結構面白く毎週見ていたのだが、すぐ番組が終了してしまった記憶がある。
当時私がはまったあの番組について少し振り返ってみようと思う。
ここが面白かった!私がはまったポイント
偉人の言葉を知れる
生きている中で偉人の言葉に出会う機会なんてそうそうない。
自分らしくある必要はない。
むしろ”人間らしく”生きる道を考えてほしい。
(岡本 太郎)
許すことができない人間はさびしいね。
人士絵なんて許しまくってなんぼじゃよ。
(さくらこたけ)
それぞれの言葉について、番組内でそれぞれの偉人やその言葉が生まれた背景まで紹介してくれるので言葉の重みや意図が伝わってくるのもよい。
言葉に関して考えさせられる
過去の偉人の言葉に対し、コトバスターと呼ばれる解答者たちが自分自身の名言をぶつける。
生きているということは誰かに借りをつくること。生きていくということはその借りを返していくこと。(永六輔)
という言葉の一部を
「生きているということは○○○。生きていくということは○○○。」
といったように伏せ、その伏せられた部分をコトバスターが自分の言葉で当てはめていく。
例えば
生きているということはとてもすばらしいこと。生きていくということはとてもつらいこと。(板尾創路)
生きているということは生を見つめること。生きていくということは死を見つめること。(Mummy-D)
といった感じだ。
一つの言葉でも少し入れ替えるだけで、こんなにも意味が変わってくるなんて、言葉って面白いなと思うし、もっと言葉を大切に使っていこうという気持ちになる。
テーマソングが素晴らしい! - "Race For The Prize" -
この番組を思い出すと、同時にこのテーマソングも思い出す。走り続けるPV映像も、クリアではないちょっとノイズの入ったような音質も、泥臭くてそれでもが努力し続けるような印象を感じ取れてとてもいい。
なぜ今振り返ったのか?「世界は言葉でできている」のか?
私自身は「世界は言葉でできている」と思っていないし、そうなって欲しくないと切に願っている。
今の世の中は言葉に雁字搦めになりすぎているし、言葉が世界を占める割合なんてほんのちっぽけだと思っている。もっと言葉以外で世界を表現すべきだと常日頃感じている。このことについていつかこのブログでも述べたい。
それでもこの番組を思い出し、振り返ろうと思ったのは、今自分の周りを取り巻く環境で使われている言葉がとても曖昧で、危なっかしいものだと感じたからだ。
それはこの記事でも述べた通り。
abingdonelinika.hatenadiary.jp
研究を続けていく中で、言葉の具体性を問われることが非常に増えてきた。だからこそ身の回りに溢れている言葉の曖昧さに目眩がするようになったのだろう。
「世界は言葉でできている」言葉について考えるよいきっかけになる番組だと思うので機会があれば見てみてほしい。
旅は続く..........