研究室のプロジェクトとどうやって関わっていけばいいのかについての持論
ゼミのM1の後輩がこの1年の過ごし方について悩んでいた。
悩みの種はもっぱら現在ゼミで行われている複数のプロジェクトのうち、どのプロジェクトにどれだけ参加するかというものだ。
私自身、学部・大学院共に、プロジェクトメインの比較的忙しいと言われるゼミに所属してきて、それぞれで複数のプロジェクトに参加してきた。
M2になってプロジェクトが一段落着いてきた今、これまでの経験からゼミでプロジェクトに参加するべきなのか、どのように選ぶべきなのか、整理しながら述べていきたいと思う。
プロジェクトに参加するメリット
最先端の研究に参加できる
最もよく言われるメリットはこれであり、実際に自分もそう思う。
中にいると当たり前すぎて気付かないことも多い。現に自分も学部でのゼミで行われていた研究内容のすごさは、大学院に入って少し経ち、ゼミではない全く別のメディアで研究内容の重要さを語っていた記事を見てやっと気付いた。
恐らく企業などで働いたらなかなかできないような、すぐにはお金にならないけれど重要なことに触れられる機会があるというのはとても貴重な機会だと思う。
対外的なやり取りの訓練になる。
ゼミだけの内輪で行われるプロジェクトというのは(恐らく)ない。ほとんどが企業や自治体などとの関わり合いの中で、進んでいく。学部1・2年生の出された課題について自分自身のみで考え、教授に講評をいただくという閉じた場で終わらない取り組みというのは会社さながらである。しかしそういった様々な人々との関わり合いの中で何かを進めていくというのは、人生においていつでも必要なスキルになるし、その訓練としてプロジェクトはとても有意義なものだと思う。
自分で考えたものが世にでて誰かに使われる
私は建築・デザインを専攻していたので、授業とは違い、実際に自分がデザインしたものを人々がつかっているのを見ると嬉しくなった。そういったことを体験できるのはプロジェクトの醍醐味だと思う。
基本的にはプロジェクトには参加した方がいい・・・・。でも・・・
基本的にはプロジェクトには参加した方がいいと思うのが、私の持論だ。
しかし参加する前に一度一行してみてほしい。このプロジェクトは自分の興味にどのように関係するのかということを。特に大学院の2年間という時間は本当にあっという間だ。無駄なことをしている時間はない。そのプロジェクトがどのような特殊性があって、なぜ自分が、今参加しなければいけないのかをきちんと考えるべきだ。
個人的にはプロジェクトに参加する前に自分が興味のありそうな取り組みが学外でも行われていないか確かめてみることをしてみるといいと思う。
特にゼミ内ばかりにいると、ゼミ内で走っているプロジェクトのみが実社会に向けて自分が発信できる選択肢だと思ってしまいがちである。しかし実際にそんなことはない。
一度学外の活動に目を向けてみることも非常に大事である。そうすることによって、大学で行われていることの何が特別で、何が特別ではないかが明確になるし、自分自身の興味というものがより明確になっていくと思う。
ゼミでの成果に貢献するという目的はもちろん重要だが本質ではない。
本当に大切なことは自分がどのような体験をでき、どのように成長できるか、だ。
これからゼミに配属され、プロジェクトに参加するような機会がある人達は、このことを心にとめ、自分の納得のいく関わり方を見つけてほしいと思う。