旅するデザイナーとマフラー

旅する暮らしを目指しながら建築についてなど日々思うことを書いていきます。

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大学院生が所謂就活をやめた(就活時期真只中編)

 修士2年になった。

 ゼミ及び他ゼミの同級生達は、早期選考で就職先が決まっていたり、就活の真っ最中である。

 黒いスーツを身にまとい、SPIやらリクメンやらを語っているのを見ると、まるで自分とは遠い世界のことだと感じてしまう。

 皆一様に黒いスーツを身にまとっているのを見るとなんとも気持ち悪さを感じる。

 私も一度だけ紺色のスーツを身にまとい、所謂就活というものをしてみた。が「自分には合ってないな」と思いすぐに辞めてしまった。

 未来はわからないが、もうスーツを着て「所謂就活」をすることはないだろう。

 

 

 

なぜ就活をやめたか?

 皆一様な就活に違和感

 日本はレール社会だとよく言われる。18歳で高校卒業&大学に入学し、学部3年、修士1年になると卒業後すぐに働くために皆一様に就活を始める。目指すところはそれぞれの業界で名の知れている大企業だ。一つのマスメディアが大きな力を持ち、多くの人が同じ趣向であった時代ならいざ知らず、多様な価値観が混在しているこの世の中で皆が皆画一的な大企業を目指す必要はないのではないかと思う。大企業に向いている人も当然いると思う、しかし一方でベンチャーや中小、NPOなどに向いている人もいると思うのだが、そんな方向に目を向ける人はほとんどいない。

話には聞いていた、就活になると皆同じ行動をとるということを目の当たりにした。

まだそれを楽しんでいたらいいのだが、不満を言いながら就活をしている様子がよくわからなかった。ESめんどくさいなら書かなければいいのに、説明会行きたくないなら行かなければいいのに。

その様子を見て、下級生達もとりあえずの行動をする。インターンに行く時期も計画的だ。就活で早期選考があるから、とりあえず応募する。なんだか全ての行動が、皆がやっているからとりあえずやる、に見えてしまった。

 

なりたい自分を考えていない

最近シェアハウスで一緒に住んでいる香港人・フィリピン人の子達とよく話す。彼らは話す、日本は堅苦しいと、皆同じにしていると。

一様に外国がいいというわけでない。そもそも日本に来ているような外国人はある意味その国の一般からはある程度はずれているのだろう。

でも私が出会った人々は皆自分の成長のため、やりたいことのため自由に生きていた。面白いと思うことを自分のペースで見つけ、つまらないと思ったらすぐに辞めて、どうやって生きていくかをその都度考える。焦りながらスーツを身にまとう人達とは対照的に、自由に生きている彼らが自分にはとても魅力的に見えた。

 

 

なぜ就活を忌み嫌い、辞めなければいけなくなったのか?

 まるで社会システムがよくないかのように語ってきたが、とはいえ自分に合っていない「所謂就活」を一瞬でも直面しなければいけなくなったのは完全に自分の自業自得である。

どうすれば回避できたのか。一言でいうと、もっと自分を分析するべきだった、に尽きる。

では具体的にどうすればよかったのか

 

自分の好きだけで生きていくための方法を考えること

インターンやアルバイト、また学内外で関わった多くのプロジェクトで感じたこと

 例えば

・某組織設計事務所での模型製作バイトで感じたずっと図面描いてるだけでつまんなそう(偏見)だけど服装はある程度自由でいいかも

・企業との共同研究で感じた分析するのはいいけど、その数字だけを追い求めていく感じは辛いな

・地域とのプロジェクトでのローテクばかりで新しいこと試せなくて微妙だけど小さい範囲の人を豊かにするの楽しいな

 

とかとか何が楽しくて何が辛いかについては明確にしていて、やりたいこと自体は明確だった。しかし様々な体験はしたものの結局自分は将来所謂企業で働くのだろうと思考停止していて、自分の領域で言えば、病院をつくりたいとか住宅を作りたいとかオフィスをつくりたいだとか、所謂企業に行くことがある程度前提の上に乗っ取ったレベルでの話にとどまってしまっていたことが反省として挙げられる。

やりたいことだけをやって、やりたいことは全くやらなくて済むような方法をもっと探していくべきだった。

 

 

世間の目を気にすること

  自分は周りから「自由人」だと言われることが多く、自分でもあまり人の目は気にしてないつもりだったが、やっぱりそれでも自分を貫けるくらいは目を気にしているなと感じた。

今の大学・大学院に進学した理由も、まず一般的には頭がいいと思われる大学を選別し、その中で最も興味をもった分野があるから、みたいなところは正直ある気がする。

同期とか先輩で大企業に就職が決まった人に対し、皆「すごい」というし、自分もすごいなぁと思っていた、自分もそうなりたいなと少なからず思っていた。しかしそれは自分を幸せにはしないのだろうと今になると感じたし、自分らしく生きれることこそが最も重要なのだと思う。

同期の1人が言っていた。会社の懇親会で周り有名大学の人達ばかりだったと。そんなことは関係ないんじゃないかと今は思う。

 

 

これからどうするか

 所謂就活がダメなのではない。所謂就活が性に合っている人も当然いるし、そういった人はその方法をとるべきだ。たまたま自分には合わなかった、それだけのことだ。

 ただあれこれ言ったものの、生きていかないといけないので(お金を稼がないといけないわけではない)そのための方法を考え続けなければならない。

 

一般的な人に比べたら、考えるのが遅かったかもしれない。が思い立った時が一番若いのであれこれ動き出している。

このブログのタイトルにもあるように自分の行動原理は「旅」であり、場所に囚われず自由に生活をしたい。その他ここには書けない自分のあらゆる好き・やりたいを詰め込んだ暮らしができるよう「所謂就活」以外に幅を広げて活動を行っていく。

 

 この記事のタイトルには「就活時期真只中編」とある。「卒業直前編」だとかになった頃にはこの考えを後悔していないだろうか。現時点でまるで後悔していないし、自分の選んだ道を正解にしたい。その軌跡をこれからも記していこう。